- 2017.1.8
- 部屋探し
タイで初めての部屋探し、優良物件に住むための物件見学9つのポイント

もくじ
バンコクエリアガイド
スクンビットやシーロムなど局所に日本人が集中するバンコクは滞在する日本人にとっては広くて狭い街と言われています。経済成長に伴いBTS、MRTなどの公共交通インフラ網が整備されつつありますが、急激な街の発展による物流や人の流れは年々増加し、延伸工事が続いています。

バンコク部屋探しエリアガイド
◽️シーロム・サートン
ビジネスの中心、銀行や1980~90年代に進出してきた日系企業、老舗のホテルが多く、周辺勤務の単身者に人気のエリア。日本料理店他レストランも多く、昼はビジネス街、夜は歓楽街という昼夜で全く顔の違う街となります。
◽️ランスワン〜ウィッタユ
タイで一番ショッピングモールが集積するエリア。大使館や高級ショッピングモールが集積し、欧米人や観光客が多いエリア。日系企業への通勤はシーロムエリア、スクンビットエリアにも便利で予算に余裕のある方向けです。
◽️スクンビット1〜19
国際色豊かで観光客も多く、ソイ3~5はアラブ街、ソイ11はバックパッカーも集まるお洒落な街並みに変貌しつつあり、大通りにはホテルやナイトスポットもありますが、ソイの奥は比較的静かな住宅街。
◽️スクンビット21〜49
タイに滞在する日本人の約90%が住むと言われるエリア。日本人御用達のフジスーパーや日本食レストランも多数。ここ数年は渋滞がひどく、車よりもバイクやBTSを利用する人が急増している。
◽️スクンビット16〜44
新興開発エリアで新築コンドミニアムが多いエリア。ソイ24は高級デパートのエンポリアムがオープンし、2000年代からはコンドミニアムが増え、日本人も急増。ソイ26の奥にはケービレッジ、日本街など大規模レストラン街などもある。
◽️トンロー〜エカマイ
オシャレなエリアのひとつ。高級住宅エリアだったが近年はコンドミニアムが乱立しつつあある。タイ版料理の鉄人が腕をふるまう高級料理店やハイソなナイトスポットが多数あるため週末やナイトタイムは渋滞になることが多い。
◽️プラカノン〜オンヌット~バンナー
新興開発エリアで新築コンドミニアムが多く日本のアパートのようなコンドミニアムが急増している
部屋探し
バンコクでの部屋探しは、日差しが強いため、北向きが好まれる傾向があります。日本人が経営する不動産屋さんが多数あり、ニーズに合った物件を探してもらえます。アユタヤやチョンブリ方面の工場勤務なら広告道路に近い場所、バンコク都内の勤務であれば比較的BTSやMRTに近い場所、子どもの教育を優先させるのであれば、学校に近い場所など、相談してみましょう。日系企業によっては指定のエリア内でないとだめな場合、指定されたアパート、コンドミニアムでないとダメな場合もあります。まずはお勤めの会社にも条件を確認しましょう。
問い合わせ(2〜3ヶ月前)
口コミや不動産ウェブサイトを参考にしつつ、予算、広さ、間取り、部屋数、エリアなど条件にあった物件を検索し、該当の物件に問い合わせをします。また不動産に条件を指定すれば物件リストを作成してくれます。
- 問い合わせの前に物件の条件(エリア、家賃など)をしっかり決めておきましょう。
- 不動産屋から提示される物件数は5〜10件ほどになります。
- 物件情報は流動的です。リスト情報は常時変化しますので、注意しましょう
物件ごとのメリット、デメリット
日本人が滞在する物件は大きくわけて3つのタイプに分けられ、アパート、コンドミニアム、サービスアパートになります。各々特徴があります。通勤や生活にあったタイプのものを選びましょう。
アパート
通常、1つのアパート(物件)自体がワンオーナーのため全体的に対応がスムーズな場合が多い。
- 1物件1オーナーのため、サービスは一律
- 設備などの不具合は常駐のアパートスタッフが対応する
- 長年勤務しているスタッフが多いため、トラブル発生時の対処が非常にスムーズ
- 家具や家電のストックがあるため、故障発生時にすぐ対応してくれる場合が多い
- 家具・家電の融通が利かない
- 値段交渉が困難
- 電気・水道代の基本料金や使用料金が高め
コンドミニアム
同じ物件、建物でも部屋ごとにオーナーが違い、対応もオーナーによって違います。
- 駅近、新築が多い
- オーナーが内装をアレンジするため、各部屋に個性がある
- 電気代は電力会社からの直接料金になるため、ユニット料金が安い
- 法人契約はほぼ不可
- 管理事務所のスタッフは建物の修理・維持のため常駐、室内対応は基本不可の場合が多い
- 同建物、同条件の部屋でも、家賃や内装に差が出る
- 退去時、ダメージ料金の支払いが高額になることケースがある
サービスアパート
総合的にはホテルに非常によく似ており、ロビーで速やかに様々なサービスに対応してもらえます。どちらかというと単身者向けです。
- 法人契約が可能
- サービスを含めた家賃設定のため、メイド管理が不要
- リネン交換、クリーニング等の世話も含まれる
- 家賃+サービス料金のため割高
- メイドサービスが入るため貴重品の管理が必要
- 洗濯機・キッチンが備えられてない場合がある
物件の下見
不動産会社にアポイントメントを取り、物件現場で実際の下見を行います。現在の住まいや宿泊先がスクンビットエリア内であれば、不動産会社がピックアップし、物件に向かうこともありますが、直接現場で待ち合わせる場合もあります。
- 下見は、半日で5件ほど回るのが理想的。それ以上だと最初にみた物件の印象が薄れます。
- ジムやプール、キッズコーナーなどのファシリティーの確認も重要です。
- バンコクでは駅から離れているとトゥクトゥクサービスのある物件が付き、家賃が安くなると勧められる場合もあります。
日本とは違うタイならではの下見のチェックポイント
- 水まわりの漏れや、排水溝のニオイ
- 天井、壁などの雨漏れの形跡
- トイレ、シャワー等の水圧
- 遮光カーテンの有無
- 害虫駆除の有無
- 住民の日本人比率
- 日本語対応スタッフの有無
- 日本語通訳付きの病院が近いか
- 野良犬、野良猫が敷地内に住み着いていないか
- 夜間の騒音、人通り
- 昼夜の交通状況(渋滞がひどいか)
物件の予約・予約金の支払い
良い物件は先着順で決まってしまうため、部屋を決めたらまずは予約金を支払い、物件を押さえておきましょう。
予約金の支払いから入居まで通常は1ヶ月ほどかかります。
- 予約後の条件変更は困難なため、電化製品の新調のリクエストや家賃設定などを先方に確認してから予約金を支払うようにしましょう。
- 予約金の目安は、2万バーツ〜家賃の1ヶ月分です。契約時に、家賃や保証金などに充当されます。
- キャンセルした場合は予約金は戻ってきません。
引越しの準備
新居への入居日より1ヶ月から2週間前には、引越し会社に依頼をしましょう。繁忙期には、3カ月前でも予約が取れないことがありますので、注意が必要です。転居の日取りを伝えると、スタッフが引越しの荷物の確認しに訪問。転居までの段取りを決めます。当日は、荷物の搬入先を指定しておくと、引越し後の開封作業の苦労が軽減されます。また、日系の不動産会社を介して物件を決めると、手続きや費用などを請け負ってくれることもあります。物件探しの場合には相談してみましょう。
- 梱包も請け負ってくれる場合が多いですが、貴重品などは自分で梱包することをおすすめします。必要な資材などは事前に担当者に伝えておけば、配達してくれます。
- 知り合いからの紹介や、日本人対応が可能なサービスアパートなど、不動産会社を介さない引越しを希望する場合は、スケジュールの確認などの細かい作業が必要となってきますので、日系の引越し業者の利用をおすすめします。
◽️捨てる前にリサイクルショップで不用品の処分を。
滞在が長くなると、引越し時に気になるのは増えてしまった荷物。衣類や書籍、不要になった電化製品などの処分に困ったら「リサイクルショップ」を利用しましょう。
退去時に気をつけること
入居時には色々と気をつけても、退去の際には見落としがち。
以下に注意しましょう
◽️保証金の返却
保証金は退去から2カ月後位で、入居時に支払いをした人(会社)に通常返却されます。これは最後の公共料金の請求書発行に日数がかかるためです。
◽️借りていた物の返却
返却時には借りたものはすべて返却します。入居時に、家具リストを作成するので、そのリストに基づき返却物の確認をしておきましょう。その際、忘れがちなのが駐車場ステッカーです。ドライバーが紛失したとしても、それは雇い主である借主が責務を負うことになりますので管理には注意しましょう。
◽️室内の家具の配慮
借りている間は家具の配置をどうやってレイアウトしても構いません。部屋を明け渡された時の形に戻っていればOKです。
◽️退去日の状態確認
退去の際には、オーナー・借主・不動産会社の三者で状態確認をします。退去日はできる限り、借りた本人が立ち会うようにしましょう。
◽️ペットによるダメージ
退去時のダメージすべてが、借主負担になるわけではありませんが、ソファやカーテンのダメージなど、ペットに起因するものであれば100%借主が負担しなれければいけません。
◽️不具合箇所の修繕
例えば水道の蛇口のパーツが取れたままになっていると、パーツ代金の請求だけでなく蛇口1セット全てチャージしてくることがあります。
契約
契約書へのサインは、ほとんどにおいて入居当日に行います。(オーナーが複数回足を運ぶ手間を省くため)
契約時には以下の点に注意しましょう。
◽️契約期間
1年契約が通常です。駐在として在タイしている方は会社の意向などにより、やむをえず本帰国になるなどのリスクがあるので、複数年契約は一般的ではありません。
◽️契約者名・会社名・オーナー名
日本人ならパスポート、タイ人ならIDと情報が一致するか確認しましょう。法人契約の場合、会社と会社の契約となるため、記載名の社名が正式なものか、住所は勤め先か、勤務先が工場などの場合はタイ本社オフィスにするかを確認します。
◽️物件の正式な住所
大使館に在留届を提出するなど、今後必要になるため、確認はもちろん情報の保管をしましょう。
◽️通告日
契約終了前30〜60日までに、オーナーに住み続けるかどうか否かを伝える日となります。期日が過ぎてしまうと、たとえ転居しても、契約期間分まで支払う必要がありますので契約終了前にはきちんとオーナーや不動産屋と話をしてトラブルを避けるようにしましょう。
◽️家賃
サービスアパートなどでは、別途税金がかかる場合があるため、その点も確認しておきましょう。
◽️途中解約について
契約期間内での途中解約は可能か確認しておきましょう。通常は不可となっています。途中解約ができた場合でも前金で支払っているデポジットは戻ってこないケースが大半です。契約書にサインする前にオーナー、不動産屋ときちんと話しておきましょう。
- 通常、契約時の支払いは初月+デポジット(家賃2カ月分/ペットがいる場合は+1カ月分)となります。
- 月半ばから入居になると、日割り計算になるかどうか、オーナーにより対応が異なります。
- 契約時には、ワークパーミットなどは不要です。
- パスポートは契約書作成時に必要になります。インターネットの申し込みにも必要になります。
◽️そして入居
入居当日は、退去時のトラブルを避けるため、荷物の搬入前に物件オーナーと部屋の状態を確認します。その場合には第三者とんして不動産会社も立ち会います。